日本盲教育史研究会

掲載:2021年04月10日

最終更新:2021年04月10日

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会長挨拶

ようこそ「盲史研」ウェブサイトへ ――盲史研の更なる発展にご意見を――

日本盲教育史研究会会長 伊藤友治

伊藤友治会長

 昨年の1月に我が国で初めてのコロナウイルスが発見されてから既に2度目の春を迎えました。この間、2月のクルーズ船での悲劇、3月の全国一斉の休校、その後の相次ぐ緊急事態宣言の発出とコロナの猛威は続きました。ここに来てワクチンの接種も始まり、微かに光が見え始めたかに思いますが、まだまだ予断を許さない状況が続いております。皆様方は、いかがお過ごしでしたでしょうか。

 盲教育史研究会もこのような状況下、昨年の活動は殆ど実施できませんでした。九州で予定していた第8回の盲僧琵琶をテーマとしたミニ研修会は延期、東京で計画していた秋の第9回総会・研究会は、書面での総会のみとなってしまいました。楽しみにされておられた方も多くいらっしゃったのではないかと思うと、大変残念でありますし、申し訳なくも思います。更に、今年は第10回記念大会の年にも当たりますが、その催しも現状ではままならない状況です。

 しかし、このような状況下にも拘わらず、会員数は165名を保ち本会ウェブサイトへの訪問者数も徐々に増加し毎月2千人前後で推移しています。開設当初からの延べ人数は昨年の夏10万人を超え、現在11万8千人程度となっております。これはひとえに皆様方のご支援と本会に対する興味・関心の表れだと感謝しております。また、集まっての活動はできませんでしたが、全国各地で本会会員やその関係者が精力的に研究活動を続けておられることも嬉しいことです。

 大正12年に「盲学校及聾唖学校令」が公布されたため、この時期に設立したり、発展したりした学校が多くあります。それから100年近くが経つ近年、それぞれの学校の歩みを振り返ろうという動きが見られました。「『おもいで』に寄せて 新潟盲学校同窓会記念誌にみる“こえ”をうけて」や「群馬県立盲学校の創立から発展 ぐんもうの歩み」あるいは「『潮路はるけく』浜松盲学校百年の歩み」等はその一例です。

 このような取り組み以外にも兵庫県立盲学校(現兵庫県立視覚特別支援学校)の歴史を調べる中から「同校には訓盲院時代から約40年間音楽科が置かれていた」ことが分かりました。なお、上原一馬著「日本音楽教育文化史」(音楽之友社 1988年)には、「大正11年には盲(唖)学校の数は全国に86校あったが、そのうち音楽科を置くもの18校、技芸科を置くもの44校で、技芸科の中には音楽コースを含むものが相当数あった」という記述もあり、地方盲学校の音楽科について今後の調査が待たれます。これまでの継続研究では、東京盲学校の同窓会誌「むつぼしのひかり 墨字訳 第4集」が桜雲会から2月に出版されました。日露戦争が終わって、大正デモクラシーの予兆が見えるような1冊です。解説で、日露戦後の失明軍人問題、盲聾重複障害の日本最初の教育例のこと、大学を卒業したヘレン・ケラーの最新情報、全国盲人人口についてふれています。また、山梨盲ろう教育資料電子化事業実行委員会の事業は、開始から3年経過し墨字資料約2万5千枚、点字資料約10万枚の電子化が完了しました。現在は早稲田大学の研究者がデータベースの構築中です。科研費による研究が終了する2022年度以降、データベースの公開ができる見通しです。以上ほんの一部を紹介しましたが、この他にもまだまだ多くの活動がなされています。

 更に、昨年11月、本会の岸博実事務局長が「盲教育史の手ざわりー『人間の尊厳』を求めてー」という本を小さ子社から出版されました。表紙に点字が書かれていて、触れると「人間の尊厳」を求めて活動した人々の温もりが「歴史の手ざわり」として感じられる素晴らしい本です。読まれた方も多くいらっしゃるのではないかと思いますが、この本に貫かれている姿勢は、現地に赴いて「直に歴史の温もりに触れること」だと思いました。視覚障害児(者)の「手や指は眼」であるとよく言われます。このようなことから、私達盲教育史研究会も実際の歴史に触れるという姿勢を大切にしていきたいと思っています。

 これらのご功績を称えられ岸事務局長は、昨年の11月に「第17回本間一夫文化賞」を受賞されました。コロナ禍の大変な中、私達にはまさしく一条の光明でした。これはご本人の活動は勿論ですが、私達「日本盲教育史研究会」の活動も社会的に認められた証だと皆で喜んでいるところです。

むつ星の 光流るる 岸の辺に 史の恵みぞ 博く実りて

さあ、皆様も一緒にこれらの果実を味わってみませんか。

本文は以上です♪

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英語:Japan Society on the History of Blind Education

エスペラント:Japana Societo pri la Historio de Blindul-Edukado(ヤパーナ ソツィエート プリ ラ ヒストリーオ デ ブリンドゥール・エドゥカード)

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