日本盲教育史研究会

掲載:2019年03月24日

最終更新:2019年03月24日

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会長挨拶バックナンバー(2019年03月24日から)

ようこそ「盲史研」ウェブサイトへ ――盲史研の更なる発展にご意見を――

日本盲教育史研究会会長 伊藤友治

伊藤友治会長

このたび引田秋生前会長から会長職を引き継ぎました伊藤友治ともはるです。

言うまでもありませんが、もとより私は、前引田会長のように高い識見や多くの方々との面識があるわけでもなく、フットワークが軽いわけでもありません。したがいまして、この会を支えていくことができるかどうか、はなはだ不安ではありますが、皆様方のお力をお借りして、会を維持・継承し、更には発展させていきたいと思っておりますので、よろしくお願い致します。

さて、本会も発足から満6年を経過し、7年目に入りました。おかげで会員数も170名を越え、着々とその実績を上げております。これまでに秋の総会・研究会を7回、春のミニ研修会を6回実施し、多くの先人の営みやそれに伴う史料・遺産等を調査・研究してきました。その中から、『盲学校史・誌類目録−年史編−』の出版、「愛情の庭」の復刻等を行うことができました。また、ホームページの充実をとおして、社会への理解・啓発も図ってきました。これらの活動をとおして、「過去、幾多の先人が、この教育や福祉に、並々ならぬ情熱を傾け、多くの困難を乗り越えて現在に至ったのか」ということを幾度となく感じました。これは決して私一人の思いではないと、確信しております。

平成24年、本会を発足させるに当たっての趣意書には、以下のように記されています。

明治の声も大正の息づかいも遠くなり、昭和・平成の資料ですら消失の危機にさらされている事情を考え併せると、ことは急ぎます。広範な方々とともに、全国各地方・学校などに埋もれている史料の発掘、保存、活用を追求し、調査・研究の成果を交流・共有していく必要を痛感します。

すでに各分野で研究業績を積んでいらっしゃる方々はもちろん、気鋭の中堅・若手、院生・学生・卒業生、点字ユーザー・弱視者・家族・ボランティア、関係機関のスタッフ、教育関係者、さらに「日曜歴史家」の皆様まで、幅広いご入会を心より期待しています。

私たちはこの原点を常に忘れることなく、歩み続けて行きたいと思っております。歴史の扉を開くと、現在の課題を解決するもろもろの宝が埋まっているものです。さあ、私たちと一緒にその宝を探しに行きませんか。「賢者は歴史に学ぶ」と言われています。少しでも賢者にあやかりたいものです。

むつ星の光尋ねてふみの道我が同胞はらからとさて歩まむか

<離任挨拶>

日本盲教育史研究会 前会長  引田秋生

盲史研は、2012年10月、東京の日本点字図書館における発足総会、第1回研究会以来6年間、皆さんの暖かい励ましを受けて会員170名の研究会に発展しました。そのことにまず感謝致します。

研究会発足は、当時編集部次長であった点字毎日の野原さんなくしては語ることができません。皇居を見下ろす竹橋の毎日新聞本社で第1回準備会を開いたことを今でも鮮明に覚えています。その後個人的な興味関心から石川倉次の1900年パリ万博の日本点字金賞受賞を巡る調査で国立公文書館に通ったこと、中村彝のエロシェンコ像の絵画を見に国立近代美術館に何度か行ったことなど、竹橋界隈は私にとって思い出深い地域となりました。

京都府盲や附属盲をはじめとする全国の盲学校の歴史資料を研究・保存し、盲教育や盲福祉に関する歴史に関し、市井の研究者が集う場としてスタートしました。7回の研究会と6回のミニ研を経た6年後の現在、京都府盲の文書資料は文化庁の重要文化財に指定され、資料室も整備されました。附属盲のむつぼしのひかり墨字復刊は第3号出版間近となり、劣化して指では読めない原版が電子化で目で読めるようになりました。山梨盲の盲ろう教育資料も電子化が始まっています。これら全てに本会の会員が中心的役割を果たしていることはうれしいことであり、誇らしいことです。

第1回のミニ研がきっかけとなり、「愛情の庭」が復刊されたことや『盲学校史・誌類目録−年史編−』の出版も盲史研草創期の活動として記憶に新しいところです。7回の研究会と6回のミニ研はそれぞれ意義深いものでしたが、個人的に最も印象に残っているのは第3回の札幌ミニ研です。北海道の会員の皆さんの発表に加え、退職校長会のチャーターしたバスで日本点字図書館の創始者である増毛の本間一夫の生家を訪ねました。翌日、これまた個人的関心から、小樽を訪ね、エロシェンコと親しかった新津吉久の足跡を北海道の会員有志の皆さんとフィールドワークしました。その後も引き続き新津吉久の家族の調査を継続している会員には頭が下がります。

過日の第7回研究会を終えて思うことは、もう少し若い現職の世代にも会員が広がっていかないものかと、昨年の第6回研究会で提起されている、盲教育史を各盲学校の教育課程の中に位置づけたり、大学の教員養成制度の中のカリキュラムに位置づける取り組みも必要なのではないか、そのためには副読本の作成(各県、盲学校単位でも)も必要になってくるのではないか、そこに盲史研や各会員のの研究成果が反映されるとうれしい、などと勝手なことを思っています。

この機会に、盲史研のホームページにアクセスしていただき、これまでの活動経過を振り返りながら、新たな伊藤会長の下での盲史研の研究活動にご意見ご提案をいただければありがたく思います。

本文は以上です♪

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英語:Japan Society on the History of Blind Education

エスペラント:Japana Societo pri la Historio de Blindul-Edukado(ヤパーナ ソツィエート プリ ラ ヒストリーオ デ ブリンドゥール・エドゥカード)

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